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  2008年10月 打ち水イベントに思うこと
 

産経新聞のネット版に、次の文章が載っていました。

「打ち水でヒートアイランドに歯止めを」というイベントがありました。会場には、おけ120個、スピーカーやマイクなどが置かれ、約12キロ離れた東京・芝浦から散水車が水を運搬。元環境相も来場しました。

シミュレーションでは気温が2度下がるそうです。が、想定は東京23区の約40%に当たる265平方キロメートルに、1平方メートル当たり0.5リットルの水をまきます。1人が10メートル四方に打ち水をするとして265万人が必要で、しかも1時間半で元の気温に戻ります。

主催者のひとつ、日本水フォーラムではイベントの目的は「打ち水を広く知ってもらうこと」といいますが、下がる気温と準備にかかったエネルギー、放出される二酸化炭素量を比べると、その効果には疑問が残ります。

(略)

会場の道具は何で運んできたのでしょうか。参加者は歩いて会場にきたのでしょうか。

「環境にいい」といわれると、なかなか真っ向から否定できません。でも本当に効果的なのかどうか、冷静に見る目を養いたいと思います。

なるほどおもしろいなぁ、と思いながら読みました。

打ち水を広く知ってもらうことは大事で、そのためのイベントです。

しかし、このイベント実施に当たり、(エネルギーや二酸化炭素の)収支を考えると、産経新聞のとおりその効果には疑問です。

それでも、その後多くの人が打ち水を続けてくれるのであれば、このイベントは意義があったと言えます。もちろんその逆であった(イベント以降誰も打ち水をしない)場合には、言うまでもありません。

打ち水イベントという一つの事柄でも、このように色々な考え方ができます。物事をある一面だけで判断するものではないことを、今更ながら認識しました。それぞれの立場や価値観によって、物の捉え方・考え方が異なってきます。このことを常に念頭において、独り善がりの言動を慎みたいと改めて思いました。

また、マイクロアルジェの応用開発を進める上でも、大所高所からの発想を心がけ、ひろく社会に貢献できるようにしてゆきたいと意を新たにしました。

余談ですが、7月に開催された「洞爺湖サミット」において、ヨーロッパメディアが「首脳らが豪華な夕食を食べながら食糧問題を論じるのは偽善的」と批判しました。マイクロアルジェを社会に役立たせようとする取り組みが、この批判のような本末転倒にだけは絶対にならないようにしてゆかなければなりません。

クョスコニョ    [1] 
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