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「330000」
  2009年12月 新しい藻を求めて
 

107日から17日までペルーに出張しました。メキシコ経由で、飛行機に乗っている時間だけで18時間。地球儀で見ると日本の反対側です。

アンデスの人びとが昔から食しているマイクロアルジェ(名前はまだ公表できませんので便宜上MCと呼びます)があることを知り、現地の旅行社や国立ラ・モリーナ農業大学と半年間調整をし、満を持しての出張でした。

少しだけ視察記にお付き合いください。標高2000mのワヌコを朝5時に車で出発し、標高3500mのヘスス村に8時着。簡単な朝食を終え再び車で2時間移動し、そこから馬での移動。現地ガイドと通訳と私の3人で出発しましたが、30分もしないうちに通訳の乗った馬がリタイア。そこからは現地ガイドと2人でMC生育地を目指しました。2時間で目的地に着きましたが標高4500m(持参した携帯ナビのデータを帰国してから確認してびっくり)。この時点で「高山病」になってしまいました。ひどい頭痛と悪寒の中でMCの調査をして、ヘスス村に戻ったのは夜の8時。宿泊場所は暖房もなく、コートを着たままで一夜を過ごしました。翌日昼にワヌコに帰るまで高山病のために食事は全く摂れない状態でした。そんな高地のきれいな空気と水の中で生きているこのMC。科学的な検証をして、私たちの健康に役立たせたいと思っています。

そのために、国立ラ・モリーナ農業大学との共同研究は不可欠であると考え、大学を訪問しました。お会いしたのは水産学の教授です。ペルーの特産品として有名な「マカ」や「キャッツクロー」は、この大学で研究されたものです。そこで、MCについても、アンデスの人びとの伝承だけではなく科学的なメスを入れ、ペルーの特産品にして育ててはどうかと提案しました。教授も賛同してくださり、その場で共同研究をすることが決まりました(もちろん半年間根回しをしておきましたから)。

まずはMCの人工栽培法の確立を目指すこととしました。今は現地で生育するMCを集めてくるのですが、これでは採取量が限られてしまいます。大量かつ一定の品質でMCを得ようとすれば、それは栽培するしかありません。

MAC総合研究所では、寧夏大学との共同研究によって念珠藻の人工栽培を成功しています。また、タイで食されている「ロン」の人工栽培にも成功しています。MCも、共同研究によって人工栽培が必ず成功すると確信しています。

栽培法が確立できれば次に生理作用(機能性)の評価を進めます。お陰さまで国内の多くの大学との関係を持つことができています。大学との共同研究でMCの生理作用を明らかにしてゆき、MCを広く役立たせてゆきたいと夢が広がります。

  

     左:MC生育地を目指して(馬上から撮影、ナビデータで4430m)

     中:標高4500mのMC生育地(ナビデータで4580m

     右:国立ラ・モリーナ農業大学教授と

クョスコニョ    [1] 
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