某新聞(2月28日朝刊)の社説に、
石飛幸三医師は、「今求められるのは、現代における新しい看取りの文化。特養(特別養護老人ホーム)はその任を実現することができる場所」と著書『「平穏死」のすすめ』で書いた。その実践は、医療と介護の現場に静かな波紋を広げつつある。
と、紹介されていたのを読んで興味を持ち、石飛先生の『「平穏死」のすすめ〜口から食べられなくなったらどうしますか〜』(講談社)を読みました。石飛先生は外科医として40数年間活躍された後、2005年12月から特養の常勤配置医として勤務しておられます。
石飛先生は、社説にもあるように、特養での4年間を通して「延命治療の限界」と「安らかな看取り」を提言しています。
それを端的に表しているのが、あとがきに記されている、
この世で一番幸せなことは、精一杯生きて心安らかに最後を迎えることです。これが、特別養護老人ホームの配置医を引き受けて、私が知ることができたものでした。
だと思います。
私事で恐縮ですが、母の介護で10年間寝たきりだった父が入院1週間後に他界した時、入院させずに自宅の布団で最期を迎えさせたかったとの思いと、(父方の親戚の手前)入院させて良かったという自己防衛的な思いが入り混じった複雑な心境であったことを今も覚えています。本書を読みながら、人生の最期をどう迎えるか、あるいはどう迎えさせるかを考えさせられました。
もちろん、上述のように人生の最期を考えることは大切ですが、その前に、あとがきにある「精一杯生きて心安らかに最後を迎える」ための人生を考えることが大切です。すぐに、水野肇氏・青山英康氏編著の「PPK(ピンピンコロリ)のすすめ〜元気に生き抜く、病まずに死ぬ〜」(紀伊國屋書店)を思い出しました。
どのように人生の最期を迎えるのかの前に、どのような人生を送って最期を迎えるのかがより重要ではないでしょうか。そう考えると、この「PPK」という言葉がなんと当を得ていることでしょう。明るく元気に私たちを鼓舞してくれるようなこの言葉を、機会あるごとに合言葉として使っています。
ところで、「健康寿命」という言葉をご存知でしょうか?WHO(世界保健機関)が2000年に提唱した新しい指標で、病気や痴呆、衰弱などで要介護状態となった期間を、平均寿命から差し引いた寿命のことです。これを受け、厚生省(現厚生労働省)は、健康寿命をのばすことを目的として国民健康づくり運動「健康日本21」を始めました。
健康寿命を左右する三つの「年齢」があります。「血管年齢」「骨年齢」「腸年齢」で、健康寿命をのばすためには、これらの年齢をいつまでも若く維持することだと云われています。手前味噌ですが、これまでの多くの研究成果から、血管年齢にはクロレラとデュナリエラ、骨年齢にはハプト藻とイシクラゲ、腸年齢には念珠藻(髪菜)が、特に有用です。
マイクロアルジェを食生活に取り入れて健康寿命をのばし、元気に日々を過ごしてゆきたいです。藻食によるPPKの実践です。
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