地球初の生命は、化学的な反応によって作られたわずかなアミノ酸や糖などの有機物に依存してエネルギーを得ていました。しかし、この有機物の枯渇により、光エネルギーを利用して二酸化炭素から有機物を作る生命へと進化しました。それが「光合成細菌」です。しかし、光合成細菌は硫化水素と二酸化炭素を使って有機物を作るため、酸素は発生しませんでした。
西オーストラリアのピルバラ地方で発見された微生物の化石は世界最古のものだといわれています。分析の結果、それは35億年前のもので、現存する藍藻と同じ仲間であることが分かっています。藍藻というのは、マイクロアルジェの一種で、核膜をもたない原核生物です。
藍藻は藍色細菌(シアノバクテリア)とも呼ばれ、硫化水素と二酸化炭素を利用する光合成を行いますが、一方で水と二酸化炭素を利用する光合成も行います。この光合成による副産物が酸素です。
藍藻が爆発的に繁栄し、「ストロマトライト」を形成して、地球に大量の酸素を供給してゆきました。
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