元国立がんセンター疫学部長の故平山雄先生の指導の下で、約1万人の血液中カロテン量とストレス症候(イライラ、不眠、食欲不振、不調)との関係を調べ、血液中カロテン量が少ない人ほどストレスを受けていることを明らかにしました。
そこで、カロテンの豊富なデュナリエラを餌に混ぜ、ラットに2週間自由摂取させておき、1日絶食させた後水浸拘束ストレス(ラットを固定して胸まで水温17℃の水の中に10数時間入れることによっておこさせるストレス)を負荷し、出血性の胃潰瘍の発症度合いを調べました。
デュナリエラを与えたラットでは、与えなかったラット(対照)よりも胃潰瘍の大きさが明らかに小さい結果となりました。ちなみに合成β−カロテンを投与した場合には胃潰瘍予防効果は認められませんでした。
デュナリエラには、ストレスによる胃潰瘍発症を予防する効果が認められました。
この研究は、1993年にドイツの科学誌に掲載されましたが、僕のデュナリエラ関する初めての論文となりました。
デュナリエラに関わって1年後に愚娘が誕生しました。名前をデュナリエラの真ん中三文字を取って「なりえ」と名付けました。その愚娘も2009年7月で21歳です。
|