5月30、31日に早稲田大学で開催された「第12回マリンバイオテクノロジー学会大会」に参加しました。
化粧品の防腐・抗菌剤として一般的に使われている「パラベン」に代わる天然の安全な防腐・抗菌剤の開発を目的として、昨年度より九州共立大学の富田純史教授、西尾恵里子講師との共同研究を進めています。昨年度の研究成果は、九州共立大学総合研究所紀要に論文として掲載されました。今回、昨年度の成果と今年度に入ってから実施した研究の成果をまとめて「ペラゴ藻Sarcinochrysis sp.の化粧品原料としての可能性の検討」と題して、MAC総合研究所の榊主任が発表しました。手前味噌ですが発表も質疑応答もしっかりとしていたので、聴講された先生方にMAC総研の質の高さをアピールできたのではないかと思っています。
化粧品業界では、安全で有効な原料であれば値段が少々高くても使われる傾向にあります。ペラゴ藻の化粧品原料としての開発はまだ緒についたところですが、期待が十分に持てる研究課題だと思っています。開発が成功したら、まずは弊社基礎化粧品「マイシース」シリーズに使用し、さらには原料として広く流通させてゆきたいと考えています。
一方、私はシンポジウム「微細藻−生理、生態から大量培養まで−」で「微細藻大量培養の現況と課題」と題してお話をさせていただきました。マイクロアルジェ(微細藻)が商業ベースで大量培養・生産されている現況を報告し、そこから見えてくる「解決すべき課題」とその「解決策」の一例を提示し、最後に「マイクロアルジェを21世紀の宝に!」したいと話を締めました。他のシンポジスト(講演者)のようなアカデミックな話ではありませんでしたが、講演後に「興味深かった」と大学の先生や企業の方が言ってくださいました。そして、これまで全く面識の無かった先生方とのご縁をいただくことができました。今までに研究会(学会よりも規模の小さな学術会議)での基調講演などは経験したことがありましたが、学会のシンポジウムでの講演は初めてで、私自身貴重な経験をさせてもらったことに感謝しています。また、併せて「マイクロアルジェコーポレーション梶vをより多くの研究者の方々に知っていただく機会となったこともありがたいと思っています。
今回得た先生方とのご縁を大切にし、MAC総合研究所の研究スタッフと共にマイクロアルジェの新たな可能性を見出す研究をしっかりと進めてゆきたいと決意した二日間でした。
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